
「私ビニール傘は使わないんです。」黒留袖から、日傘1本と扇子3本制作♪
こんばんは!
あきざくら代表の山村沙世子です。
ブログちょっと間空いてしまいましたね。
楽しみにして下さっていた皆様、失礼しました。
現在ありがたいことに、いくつか面白いお話を頂き、その準備に時間がかかり、ブログまで手が回っておりませんでした。
そちらの案件は告知できるタイミングでお知らせさせて頂きますね^^
さてさて、今日のブログは、黒留袖での日傘と扇子の制作事例ご紹介です!
以前「お母様とお祖母様のお着物から日傘や小物制作(前編)」にて、黒留袖からの日傘と扇子のセット制作実例をご紹介しましたが、今回は、黒留袖1枚から柄の箇所を可能な限り使った実例のご紹介になります。
東京都にお住まいのお客様から、亡くなったお母様の黒留袖で日傘を作りたいとお問合せを頂いた時のこと。
打ち合わせ&お着物をお預かりのため、お客様のご自宅に伺い、お着物を拝見させて頂き、お着物にまつわる思い出話などお伺いしました。
お姉様の手元にあって、もう捨てようと思うと相談されたのを、「こんなに美しい着物だからもったいない!」と引き取ってきて、どうにかしたいと探してあきざくらに辿り着いたそうです^^
お着物はこちらです。
鶴がたくさん舞う、縁起の良い柄ですよね♪
そして、見本としてお持ちしたあきざくらの日傘を実際に手にされて、奥様がおっしゃったのが、「私ビニール傘は使わないんです。」。
そうおっしゃりながら、あきざくらの日傘の作りがしっかりしていると感動して下さいました。
あきざくらの日傘は、美しいだけでなく、職人さんが1本1本手仕事で作っているからこそ、作りがしっかりしていて丈夫なのが自慢です^^
それをわかって下さる方に使って頂けるのは本当に嬉しいです!
当初日傘1本をとのことでしたが、お姉様にも形見分け出来るしと傘に使わない部分で扇子を何本か作りたいとなりました。
傘の柄の面は、8面中2面となったので、残りの箇所で何本扇子できるかと、試行錯誤する山村。
余裕を持ってだと、後ろ見頃の左右を、傘の柄の部分として使い、前見頃の左右で2本の扇子を制作というのが、通常なのです。
しかし、お客様から可能なら3本欲しいとご要望頂き、右前見頃の下の方で傘の1面をとり、その上を扇子を作るというギリギリの型取りで制作することにしました!
傘職人さんに、最低限必要な生地を裁断してもらい、残りを扇子工房に届けるという流れ。
扇子職人さんにとっては、余白がほぼないから作業の難易度が上がり、ちょっと困った顔をされてしまいました。
特に、「鶴」という生き物の柄どりなので、「鶴」がいい状態で扇子の型内に収まらず切れてしまっては、悲しい扇子になってしまいます。
「鶴」に配慮しながらの作業にもなり、本当に大変だったと思います。
(それでも対応して下さる扇子職人さんには頭が上がりません!!)
そうして出来上がった、日傘と扇子がこちらです。
どの鶴も、ちょうど日傘と扇子に収まってくれています♪
このように着物の柄によって、最大何本制作可能かは変わってきますので、ご依頼の際に実物もしくはお写真でご相談下さいませ。
完成品をお客様にお届けに上がった時に「お母さんのお着物が生まれ変わりました!!」ととても嬉しそうに喜んで下さいました♪
と同時に「山村さんのやってることは最先端だからね。」とSDGs(「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」)の活動だし、応援したいとおっしゃって頂きました♪
ありがたいことに、あきざくらのお客様は応援者になって下さることが多いです^^
ただ、私自身は、SDGsの存在を知っていてこの事業を始めたわけではないんです。
SDGsやアップサイクルという言葉を知ったのも、あきざくら始めて半年〜1年後ぐらいでした。
心が豊かだった時代の日本人に学び、これからの日本に、世界に必要なことと思いあきざくらを立ち上げました。
時代の先を行っていたということですね!(ドヤ顔)
↑私が知らなかっただけで、既にSDGsという言葉は存在していたので、本当は先は行ってないんですけどね。笑。
それに、個人的には、「SDGs」だからやるという考え方もあまり好きではなかったりします。
なんか言葉に踊らされてる感じがして。。。
本質を見失わず、未来が良くなる活動をし続けようと決意しております!
とはいえ、「SDGs」に当てはまるからこそ、取材のお話を多数頂いたり、様々な引き合いがあり、恩恵は受けているのでこの流れを完全に否定できない山村です^^;
ちょっと話はズレてしまいましたが、今回は、黒留袖からの制作実例をご紹介しました!
お持ちの黒留袖で傘や扇子を制作されてい方は、contactからお問合せ下さいませ♪