
1枚のお着物から、日傘と扇子とバックを制作!
こんにちは!
あきざくら代表の山村沙世子です。
今回のブログは、制作実例をご紹介しますね♪
ご紹介するのは、亡きご両親から贈って頂いたこちらのお着物をアップサイクルされた、静岡県在住のY.H様の事例です。

Contents
日傘編
1番最初に頂いたご依頼は、ご両親からの贈り物であるこのお着物を使えるものとして残したいから、日傘を1本制作したいというご依頼でした。
1度袖を通してから、着る機会がなくお手元に残っていたそうです。
上品で素敵なお着物ですよね!
このような、柄が不規則なお着物での日傘制作依頼の場合、まずお打ち合わせさせて頂くのが「柄どり」です。
お客様とお会いして打ち合わせ出来る場合は、その場でお着物を見ながらご要望をお伺いしますが、今回のY.H様は遠方でしたので、お着物をあきざくらに送って頂いた後、私の方で写真を撮って、下の写真のように柄案をお送りしました。
(手書きの三角なので、不恰好なのがお恥ずかしいところなのですが。)

「どの柄の部分を使いたいのか?」
「使うにしても、もうちょっと上の方がいいのか?下の方がいいのか?」
などなど。
傘は8面使うので、上の写真をもとに、柄合わせを詰めていきました。
(お客様の中には、「シックな感じで」というような、ざっくりのご希望をお伝え頂き、あきざくら側におまかせという方もいらっしゃいます。)
今回のY.H様は、上記の候補全てを使って、2面は無地にするというデザインをご希望されました。
そこで完成したのが、こちらの日傘です。




6面柄の部分を使っていますが、職人さんに柄の部分を合わせてもらってまとまりのあるデザインにしたことで、上品な逸品に仕上がりました。
美しいですよね♪
スマホショルダー編
完成した日傘の写真をお送りした時に、Y.H様から余った生地で更に何か作りたいとご相談頂きました。
Y.H様が日常使いできるもので何がいいかとご検討頂いた時に、案として頂いたのが「スマホショルダー」でした!
ちょっとしたお買い物やお散歩の時に、スマホだけじゃなくて、ハンカチ・ティッシュ・鍵・小銭入れも入るもの。
大きさを18センチ × 14センチぐらいというご希望でした。
スマホショルダーをご依頼頂くのは初でしたので、ネットで世にあるスマホショルダーをリサーチして、Y.H様のご要望に合いそうなデザインをいくつかピックアップしてY.H様にご提案させて頂きました。
その中の1つで大枠を決め、更にY.H様と共に詳細を詰めてデザインを決定しました!
あきざくらは、メインは日傘と扇子ですが、お客様のご要望に応じて、時に工房探しをしながら、着物から作れるものはなんでも制作承っています。
私自身、0から何か作り上げるのは大好きなので、着物からの日傘と扇子の魅力には取り憑かれてますが、他の制作ご依頼もとっても嬉しいです♪
今回は、いつもバック類をお願いしている工房さんが、デザインをお伝えしたところ引き受けて下さり、下の写真のスマホショルダーが完成しました。


とても可愛いですよね♪♪
本体を柄の部分にして、蓋を無地の部分にしました。
お出かけが一層楽しくなりそうなアイテムになりました!
扇子編
最後、柄の部分がもう少し残っており、その部分も何かにしたいとY.H様からご希望を頂きました。
「柄の部分で扇子は出来ないか?」とご相談頂いたのですが、扇子の本体は1枚布で少なくとも48cm × 25cm必要なため、難しいとお伝えし、扇子袋なら制作可能なので、本体を無地の部分で作り、扇子袋を柄の部分で制作するのはどうか?とご提案させて頂きました。
「無地」と言っても、地紋の柄はあり、上品な扇子に仕上がるだろうと思ってのことでした。
その時ご提案させて頂いた写真がこちらです。


Y.H様もこちらでご納得頂き、制作したのがこちらの扇子です。


(写真の光の関係で、扇子部分が少し赤みが増していますが、実物は元のお色味と同じ茶色です。)
思った通り、上品な扇子が完成しました!
日傘とスマホショルダーは、あきざくらのウェブサイトのリニューアルのための撮影に間に合い、Y.H様のご了承も頂き、ウェブサイト用にプロの撮影してもらいました♪

そして、こちらは扇子が完成した時に、私がスマホショルダーと扇子を一緒に撮影したものです。

この3点セットは、どれも本当に素敵です!!!
完成したものをY.H様にお送りしたところ、このようなご感想を頂きました。
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荷物届きました!
あまりにも素敵に出来すぎて♡
形見を全て残すのではなく、ほんの少しを日常的に使えるものに変えて、そばに置いて使用することで一緒に過ごしているという感じがします。
なんだか、亡き両親が寄り添ってくれているような気持ちになれます。
依頼するにあたり費用の面で少し迷いましたが、自分にしかわからない思い出の価値を考えた時に、思い切って依頼したことで費用以上の大きな喜びを得ることが出来ました!
依頼して良かったです。
山村さんの対応も、細かいことに面倒がらず丁寧に寄り添って頂いて、少しでも希望に近づけるよう懸命に対応して下さり、信頼して委ねることが出来ました。
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なんともありがたいご感想です^^
こんなに喜んで頂けて、ご依頼頂けて本当に良かったと心から嬉しくなりました!
私としては、「面倒」なんてとんでもなく、お客様のご希望にどうしたら近づけられるのか考えるのが、楽しくて楽しくて♪
Y.H様と一緒に素晴らしい時間を過ごさせて頂けたと思っております!
あきざくらは、完成品を受け取った時だけでなく、作る過程も楽しんで頂くことを大切にしています。
あきざくらは、モノ(日傘や扇子)を提供しているのではなく、コト(完成するまでのワクワク感や完成したものを使う幸せ感)を提供してと考えやっています。
引き続き、お客様に感動をご提供できるように、頑張ってまいります!
「このお着物だったら、どういう日傘になるのか?」
「日傘とセットでこんなものは作れないか?」などのご相談は、お気軽にcontactからお問合せ下さいませ。